ゲーム版名探偵ピカチュウはいいぞ
ハリウッドで制作された実写映画「名探偵ピカチュウ」は公開当初から話題となり世界中で大ヒットしました。
しかし、そんな名探偵ピカチュウにも3DSソフトの原作ゲームが存在するのです。存在くらいは知っているけどやったことはないという人は多いのではないでしょうか?金ローでの放送が決まり、再び話題になっているこのタイミングでゲームの紹介記事を書いてみたいと思います。
当記事ではゲーム版のネタバレは避けますが、映画の内容にはある程度触れますのでそれをご承知の上、御覧ください。
名探偵ピカチュウはどんなゲーム?
タイトルの通り推理ゲームです。映画版は名探偵とは名ばかりで全然推理をしないアクション映画なのですが、ゲームではちゃんと推理をしています。そしてシネマティックアドベンチャーというジャンル名の通り、映画のようなムービーパートが多く挿入されていて、他のポケモンゲームにはない雰囲気と魅力があります。
難易度は易しめで、すぐに謎が解けなくても選択肢から総当たり出来るのでお子さんでもクリアできる内容となっています。
簡単過ぎるとやりごたえがないと感じるかもしれませんが、そこはポケモンのゲーム。特徴的なのはピカチュウのお陰でポケモンに聞き込みができるということです。ポケモンが何を考えて暮らしているのか、身近な人間にどういう印象を持っているのかといった事を知れてとても楽しいです。そして、ポケモンの能力を生かしたトリックや謎解きが随所に盛り込まれているのでポケモン好きなら「なるほど、そうくるのね!」と気付きの瞬間を楽しめるでしょう。
何よりこのゲームはポケモンと人間の共存を最も丁寧に表現しているゲームだと感じました。ポケモン達は人間に無理に働かされているのではなく、それぞれが自然な形で自分の役割を果たしています。ポケモンの能力を生活に落とし込むのが本当に上手く、スタッフのポケモン愛を感じ取れます。
ゲーム版と映画版の違い
実は映画版は「行方不明の父親を探す」という目的以外は全く違うストーリー展開となっています。ですが、ポケモンを凶暴化させるRと呼ばれる薬、それに関連して暗躍するミュウツーなど舞台設定の多くはゲーム版を踏襲しています。
そして登場人物もティムとピカチュウ、ハリーとミュウツー以外は変更されています。ピカチュウがおっさんでお調子者なのは共通ですが、ティムの性格は結構違います。夢破れて物憂げな映画版に対して、明るく行動力のある青年です。
ピカチュウはゲームではちゃんと名探偵していて、ティムを導いてくれます。推理がまとまった時の決め台詞である「ピカっとひらめいた!」が映画で聞けなかったのは原作ファンとしては寂しい点でしたね(推理してないから言う場面がない笑)。
ゲーム版に登場するヒロインのエミリアはルーシーのように積極的な協力関係を結ぶ訳ではないですが、多くの行き先で遭遇してティム達を助けてくれます。そして可愛い。
映画の魅力はやはりアクションシーンの迫力ですよね。ゲームでもアクションはありますが流石に映画の迫力には及びません。そもそも荒事になる前に解決するのが有能な探偵ですしね。
そして映画の結末ではティムとハリーが再会して綺麗に終わるのですが、ゲーム版では事件は解決するも、一部の謎を残したまま終わります。それについてはSwitchでの続編があることが明かされているので、そちらで回収されるのを楽しみにしています。
ピカチュウサイン
本作ではピカチュウの様々な仕草や薀蓄を見ることができるピカチュウサインという機能があります。これがかなりの種類あり、表情豊かなピカチュウがとても可愛いです。
その場所限定のサインも多数あり、どこで見られるか探して集めるのも楽しみの一つ。一度見たサインはトップメニューからいつでも見直すことが出来ます。
おっさんなのに可愛いピカチュウはズルい。本作はとにかくピカチュウを愛でるゲームとも言えます。
このように映画とはまた違った魅力を持つ名探偵ピカチュウを是非この機会にプレイしてみませんか?